Voice

こどもたちから

火曜日の教室で、みんなの声を聞きました。

中学2年生 レイ

教室には小学6年生のころから来るようになりました。
きっかけは、同級生の友達にさそわれたことです。
そのころは自分の学力にあんまり自信がなかったし、家で宿題をするのも周りに誘惑が多かったので、続けて通うようになりました。
教室に来たら、ボランティアの先生たちや友達と、いろんな話ができるのが楽しいです。
今は中学のサッカー部の活動もがんばってやっているけど、教室に来られる時はいつも来ています。

高校1年生 クリスチャン

ぼくは教室ができた1回目から参加して、小学生の間ずっと通っていました。だけど、中学校に上がるタイミングで母親のふるさとのフィリピンで暮らすことになり、3年後にまた大阪に帰ってきました。
高校に行きたくて、その夏から半年間、教室で受験勉強をがんばりました。
ボランティアの先生方は、ぼくが分からない部分を一から教えてくれて、ぼくに合った問題も作ってくれた。
それが大きな支えになって、無事に希望していた高校に入ることができました。
この教室がなかったらどうなってたやろう、って今も思います。
この教室があって、ほんとによかった。

卒業生(専門学校1年) メグミ

私はタイにルーツがあって、教室が立ち上がった小学5年生のころから、ずっと通ってきました。
通い始めたきっかけは、同級生の女の子に誘われたこと。
その子とは別々の中学・高校に進みましたが、教室で会えたおかげで今でも一番の親友です。
学校の勉強や生活のなかで困ったこと、大変なことがあった時はいつも、教室の友達やボランティアさんたちが支えてくれました。
そのおかげで、不安を一人で抱え込まずにすんだ。
受験勉強も支えてもらって、いま私は看護の専門学校に通っています。
将来、助産師になるのが夢です。
教室は私にとって、心の居場所。今も時々、教室に帰ってきます。

おとなたちから

教室を支える保護者・運営スタッフ・ボランティア、それぞれの思い。

娘と私にとって大切な場所

私は10年前、日本へやって来ました。
はじめは娘と離れ離れでつらかったですが、一生懸命働いて、5年前から娘と一緒に暮らせるようになりました。
娘が日本に来てすぐ、学校の友達からMinamiこども教室のことを聞いて「私も行きたい!」と通い始めました。教室が大好きなようで、楽しそうに通っています。
新型コロナウイルスの蔓延で、収入が激減した時には、こども教室の先生方が行政への手続きについて教えてくれました。
また、これまで夜間に働いていましたが、コロナをきっかけに娘のためにも昼の仕事をしたいと思い、探していたところ、先生方の紹介で宿泊施設での仕事を見つけることもできました。
また、ボランティアの先生の紹介で日本語教室にも通えていて、母子ともにこども教室に支えられています。

保護者 アイリーンさん

こども教室に出会えてよかった

私は12年前に日本にやってきたあと、友達を頼って大阪へやってきました。
8年前、当時4歳だった息子を呼び寄せて一緒に暮らし始めましたが、言葉もわからない国でこどもをどう育てていいか悩みました。
そんなとき、息子がこども教室のことを聞きつけ、通い始めました。
こども教室では、息子に根気強く勉強を教えてもらえるのでとても助かります。
また、夏には盆踊り、冬には餅つき大会があり、他にも料理教室や遠足などもあって親子で楽しんできました。
最近は息子も成長して、親子喧嘩も増えました。
とまどいもありますが、こども教室で知り合った同じ境遇のお母さんたちや先生に悩みも話せるので、Minamiこども教室に出会えて本当によかったです。

保護者 アナマリーさん

ボランティア 玉置太郎さん

ぼくは教室ができた半年後、ボランティアに加えてもらいました。
新聞記者をしていて、教室の活動に参加しながら、じっくり取材をさせてもらいたいと思ったからです。
記事を書いた後も、そのままずっとボランティアを続けています。
通い始めたころに小学生だった子が高校を卒業するまでに成長し、教室はぼくにとっても「居場所」になりました。教室のことが好きすぎて、同じ島之内地区に引っ越したほどです。
ここに集まるこどもたち、親たち、他のスタッフたちから、たくさんのことを学ばせてもらっています。

日本語が分からない子がいる、苦手な子がいる。基礎学力はあるのに学習言語でつまずく子がいる。勉強をするのが嫌な子から、そうでもない子もいる。ただ、どんな子を見ていても思うことは、こども達は元気いっぱいで、「勉強嫌や!」と言いつつも、なんやかんやで楽しそうだ。
取材者として、ボランティアとして関わる私にとっての「Minamiこども教室」の印象はこんな感じで、そうした空気感を出せるのはここに関わる人たちの力であり、ボランティアベースでありながら、保護者の悩みや困りごとにまで対応するスタッフの皆さんにはいつも頭が下がります。
民間、地域、学校、行政が連携し、一つの家庭を地域の中で支える、こうしたモデルケースとなるようなこども達の居場所が認知され、必要とする子に届くよう、微力ながら引き続き応援していきたいと思います。

ボランティア・映像制作者
重江良樹さん(garafilm)

実行委員・元南小学校校長
山崎一人

Minamiこども教室は、開設から9年が経過した。地域で起きた悲しい事件を契機に外国につながるこどもたちの厳しい現状を「何とかしなければ」という思いを持った者が結集してMinamiこども教室が誕生した。
その思いは、引き継がれ現在は、小学生から中学生、高校生、保護者へと支援を広げている。
毎週必ず「教室」に来るこどもの姿や学校生活に行き詰ったこどもが立ち寄り、支援員に悩みを話して帰っていく姿。
そして、生活が困窮し、困り果てて「教室」を訪れ、支援を受けて笑顔を見せた保護者に接した時、「Minamiこども教室」の存在意義を実感する。
様々な支援者がつながることで支援の輪を広げ、共に生きる地域社会を築いていきたい。

「支える人」ボランティアについて

Minamiこども教室は学習指導を担うボランティアによって支えられています。
教育関係者、一般企業の会社員、学生、福祉職員など顔ぶれは多彩です。一対一でこどもとじっくり向き合い、長く続けて参加することで信頼関係が育まれていきます。
学習指導に長けているという以上に、こどもたちとの関わり方について意識共有できることを大切にしています。
ボランティア募集サイトなどからコンタクトをいただいた方などを対象に、説明会・見学会を開催し、教室での体験もしていただいています。
また、活動中のボランティア研修会も定期的に行い、こどもの権利に纏わる様々なテーマを共に学んでいます。

SNSを活用した情報発信を行っています。Minamiこども教室の日々の日常や、こどもたちの笑顔をお届けします。フォローお願いします。

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